はじめに
私は現在、楽天モバイルとpovoのデュアルSIM運用をしています。
楽天回線との併用についてはこちらの記事も参考にどうぞ。
povoでは「5分以内かけ放題」の通話トッピングを利用していますが、もう一つ、国内通話かけ放題という上位のプランも用意されています。
この通話かけ放題を活用して、70代の母が使っているガラホ(KYF36)にも導入できないか?と考えたのが、今回のきっかけです。
母はメールも含めたデータ通信をまったく使っておらず、auの通話専用回線(基本料金+かけ放題+故障サポート)で、月額3,600円ほど支払っていました。
これは、以前私が使っていたUQモバイル(当時は月1,500円ほど)よりも高く、「もう少し安くできないか?」と感じていたところでした。
私自身がpovoに乗り換えたときは、アプリから簡単に手続きが完了したため、今回も同じようにスムーズに行けるだろう──そう思っていたのですが、
いざ進めてみると、名義変更・SIMロック解除・MNPの取得など、想定していなかった手続きが次々と必要になり、予想以上に苦労しました。
本記事では、ガラホ(KYF36)をpovoで運用するまでの具体的な手順と注意点を、私の実体験をもとにまとめています。
「シンプルに通話だけ使いたい」「高齢の親のケータイ代を見直したい」と考えている方の参考になれば幸いです。
povoに切り替えるまでに行ったこと
名義変更の手続き|親子でも住所が違えば証明書類が必要
今回、auで契約していた通話専用回線は母親名義でしたが、
povoへの乗り換え手続きをスムーズに進めるため、事前に私の名義へ変更しました。
というのも、契約者が母のままだと
- povoへの申し込みやアプリ操作を本人名義で行う必要がある
- その都度運転免許証などの本人確認書類を預かって操作する必要が出てくる
といった手間や制限が多く、操作も煩雑になると判断したからです。
そこで、auショップで名義変更の手続きを行いました。
基本的にはスムーズに進みましたが、途中で追加書類の提出を求められました。
私が転居していて、母とは住所が異なっていたため、親子関係を証明する書類(戸籍謄本)が必要になったのです。
- 同一住所に住んでいる場合は不要ですが、別住所の場合は続柄の確認ができないため、証明書が求められます。
- 今回は、マイナンバーカードを使ってコンビニ交付サービスを利用し、戸籍謄本を取得・提出することで、無事に手続きを完了しました。
SIMロック解除|KDDI内ブランドでも解除が必要になることも
次に行ったのがSIMロック解除の手続きです。
今回使用する端末は、auで購入したガラホ(KYF36)。povoは同じKDDIグループのブランドなので、「SIMロック解除は不要では?」と思う方もいるかもしれません。
しかしネット上で、
povoはauとは別ブランドとみなされる場合があり、SIMロックが解除されていないと正常に動作しないケースがある
という情報を見つかりました。
確実に使える状態にしておきたかったため、念のためSIMロック解除を実施しました。
手続きはauショップで無料、待ち時間もほとんどなく10分程度で完了しました。
povo申し込みの準備|アプリはガラホ非対応なので別端末で操作
povoへの申し込みはアプリから行う必要があるのですが、
母のガラホ(KYF36)ではpovoアプリがインストールできないため、私のスマートフォンを使って申し込みを進めました。
また、povoのチャットサポートで確認したところ、
- 通話専用で使う場合でも、MNP予約番号が必要
- ガラホは物理SIM(カードタイプ)が必要
- 1回線ごとに異なるメールアドレスが必要(すでに私名義のpovo回線があったため)
との案内がありました。
そのため、予備のGmailアドレスを用意し、MNP予約番号を取得後にpovoアプリから申し込みを完了しました。
SIMカードの到着と設定|トッピング購入で通話開始
申し込みをして2日ほどでpovoの物理SIMカードが届きました。
- ガラホ(KYF36)にSIMカードを挿入
- 私のスマートフォンからpovoアプリにログイン
- SIMの有効化(アクティベート)を実行
- 通話かけ放題トッピング(1,650円/月)を追加購入
以上で、ガラホでのpovo運用がスタートしました。

ガラホの裏側、電池パックを外したところ。
見づらいですが、SIMカードが入っています。
(右下のスロット部分)
このタイプのSIMカード交換は久しぶりで
戻し方が分からず、悪戦苦闘しました。

povoにした後のガラホのネットワークの表示
auで表示されていますね。
データ通信を契約していないので、
モバイル通信は切断されています。
使ってみた感想|ガラホでも問題なく利用可能
povoへの切り替え後、母はこれまで通り通話中心に使用していますが、音質・通話の安定性ともに特に問題はありません。
ガラホでも4G LTEが使えるため、通話専用端末として十分に活用できます。
また、ガラホはログインや通知がほとんど発生しないため、povoのようなトッピング型の運用とも相性が良いと感じました。
(通話かけ放題プランは解約しないかぎり自動継続となるため)
毎月の料金比較|1,950円の節約に
povoに乗り換えたことで、月々の支払いがどれだけ変化したのか?
実際に母が支払っていたau時代の料金と、現在のpovoでの運用費を比較してみます。
項目 | 乗り換え前(au) | 乗り換え後(povo) |
---|---|---|
月額基本料 | 約3,600円 | 0円(※) |
トッピング | – | 通話かけ放題:1,650円 |
合計 | 約3,600円 | 1,650円 |
※基本料は0円ですが、180日間以上トッピングなどの利用がない場合は、利用停止となる可能性があります。
ただし、今回のように「通話かけ放題トッピング(1,650円/月)」を利用している場合は自動継続されるため、解約手続きをしない限り停止される心配はありません。
まとめ|高齢の親の回線も、povoでムダなく運用できる
今回のように、
- データ通信は不要
- 通話はしっかり使いたい
- 毎月の支払いは抑えたい
というニーズに対して、povo+通話かけ放題トッピングという組み合わせは非常に相性が良いと感じました。
一方で、名義変更やSIMロック解除、MNP取得など、見落としやすい手続きが多いのも事実です。
しかし、それらをクリアすれば、月額を半額以下に抑えつつ、従来どおりの使い方を維持できるのは大きな魅力です。
同じように、高齢の家族が「通話だけ使っている」環境であれば、ぜひ選択肢のひとつとして検討してみてください。
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